別離

現実という空間

夢から覚めて
ふと我に返る時の空しさ

僕は現実を夢であって欲しいと望み
お前は夢を現実であって欲しいと望んだ

だが時は
同じ空間のみを
我々に共有させた

お前とのこの世≠ナの別れは
決定的なものとなり
僕らは泣く泣くお前の骨を拾う

膵臓癌という不治の病

この世≠ノは
十分すぎるほどの
意志と未練が残った